“Measuring website usability for visually impaired people-a modified GOMS analysis”の紹介

2006年11月16日 渡辺隆行 (最終更新: 2006年11月18日 13:28

Henrik Tonn-Eichstädt, “Measuring website usability for visually impaired people-a modified GOMS analysis”, ASSETS2006

概要

1. INTRODUCTION

アクセシビリティとユーザビリティの関係:

アクセシビリティ評価

aDesingerとGOMS

1.1 User's profile

被験者実験

その後,2つのフィールドスタディを実施して,広範囲なグループでユーザのスキルを調べた.

これらの調査の結果わかったこと:

2. GOMS

GOMS (Goals, Operators, Methods, Selection Rules):ユーザインターフェースのタスク実行時間の計算に使える工学モデル.複数のデザインを達成時間という視点で比較評価できる.

Card, Moran, and Newell: "The Psychology of Human-Computer Interaction", Erlbaum Associates, (1983).

GOMSの4つの限界を考慮して分析すべし:

  1. 熟練者のみに適用可能: 本実験の被験者は高機能は知らなかったが熟練者にはいるだろう.
  2. 線形なタスクにのみ適用可能: スクリーンリーダの読み上げは線形.
  3. エラーがないと仮定: 実験サイトはどれも良いデザインがされていると仮定できるので,どのデザインでも生じるエラーの頻度は変わらず,エラーの影響は無視できるだろう.
  4. 閉じたタスクを仮定:

NGOMSL (Natural GOMS Language)

本論文では,GOMSの短所を改善.

スクリーンリーダの欠点,特徴,異なる機能,などにより,インタラクションの追加が必要.??

2.1 Basic operators' execution times

2.2 GOMS model for screen reader use

GOMSモデルをゼロから作るのは困難な作業なので,GOMS templateを使った.

オペレータレベルではKLMモデルを使用.

[渡辺注:以下の記述で不満なのは,ユーザテストの結果を具体的に使っていないこと.論文の記述だけでは根拠が分からない.]

2.2.1 Verification is crucial

前述したように,ユーザはスクリーンリーダの出力を「確認」することにかなりの時間を使っている.

...

これを Mental Operator として記述.

2.2.2 Microscopic Navigation

ページ内の要素をナビゲーションするとき,ユーザは3つの方法を使っていることがわかった.

  1. Quickキー: 「次の要素」
  2. リストモード(ある要素をすべてリストするモード):
  3. 検索機能:

「次の要素」の場合,まず目的の要素タイプかどうかを確認して,次に内容の確認に進む.要素の種類が違ったら内容の確認はしない.

「リストモード」の場合は,要素タイプは分かっているので,確認するのは内容だけ.

[渡辺注:彼らの実験では,上から下に順番に読んでいく行動は見られなかったのだろうか?←我々の実験では頻繁に見られる行動.]

2.2.3 Choices

2.2.4 Acquiring content

点字を読むのはactiveなプロセス.音声出力を聞くのはpassiveなプロセス.どちらの方法で情報を入手するか Choice するステップがある.

音声出力の場合,メタ情報を読むのでその分時間がかかる.

2.2.5 Activating elements

K で記述できる.

2.2.6 Homing

点字と音声を同時に使う場合を考えると H が含まれる.

2.2.7 Text entry

[渡辺注:論文に書いてあるKLMは単純過ぎるのではないか.確認作業は熟練者でもする作業だと思うので,確認に対応するオペレータsが必要だと思う.]

2.2.8 General features

...

2.3 GOMS Summary

3. EXAMPLE ANALYSIS

ASSETS06のWebサイトを題材に本モデルを適応.

3.1 Operator execution times

正確な時間が不明なので,文献18の値を使用.

音声出力に関する時間に関しては,240wpmとする.

3.2 Example page

ASSETSのページはWCAG適合でなかったので,まずはそこを修正.(ページがアクセシブルでなければGOMSモデルを適応できない.)

3.2 GOMS analysis

ここではGoalを限定して,「Instruction」リンクをクリックするというタスクを分析対象にする.

点字と音声の二つの場合の達成時間を4種の戦略(next line, next link, find feature, links list)ごとに計算.

図2:解析の例:ページ先頭から読むときの,音声と点字出力の出力情報を,4種類の戦略ごとにカウント(音声の場合はワード単位,点字は文字単位).不要と判断してユーザが途中でスキップする行為も考慮.

図3:「Instrouction」リンクをクリックするタスクを,4種類の戦略毎にGOMSモデルで解析.点字と音声でのタスク達成時間を算出.それをまとめたのが表1.

表1
(秒) next line next link find feature links list
音声 68.36 29.34 19.43 28.49
点字 85.04 41.68 24.50 42.56

複数のデザイン候補に対して,このような解析(をいろいろなタスクに対して積算した解析)をすれば,達成時間でデザインを評価できる.

4. SUMMARY/CONCLUSION