2006年10月23-25日、Portland,Oregon
渡辺隆行
注意:以下は私のメモなので、内容に責任を持ちません。詳細は、ACMのDigital Libraryで元論文を参照すること、
"Tech and Older Adults: Designin for Acess and Usability", S.J.Czala
非常に面白かった。UAI研究会で取り上げたい。トラックボール+単語予測で入力支援をする研究。マウスはポジショニングが必要だが、トラックボールは中心点を通り過ぎる動作が容易なことを生かしている。論文もよくまとまっている。でもは http://depts.washington.edu/ewrite/
発表者は身体障害を持つ方。手を使わずに、スイッチ1個(シングルとダブルの2つの動作を使う)で文字入力するシステムの研究。発表を聞いただけでは有効性はよくわからなかった。
スクリーンキーボード関連の研究。Containment Hierarchyという概念を持ち込んで、2分岐のHaffman符号化でキーを選択していく。通常のスクリーンキーボード(まず行を選択して、次に行中の文字をスキャンして選択)との性能比較の予測式をたて、Dwell周期が長いと本方式が有効なことを示し、実際にユーザテストをして、Dwell周期が短いときでも、実際は本方式が優れた結果を出すことを示している。符号化の話が絡むので難しいが、UAI研究会で取り上げたいと思った。
(他の発表でも見られた傾向だが、長期にわたる使用テストをしているのが、慣れに興味を持っているKiki班的にはおもしろい。)
IBMのTrewin女史の発表。とても面白かった。UAI研究会で取り上げたい。マウスの細かい操作ができない人のボタン・クリックを支援する機能としてSteady Clickを提案。ボタンを押すとマウスカーソルが動きにくくなり、マウスクリック時にターゲットから外れるのを防ぐ。10名の障害者(障害の原因はさまざま)による評価実験を実施。個人差が激しいので、SteadyClicks有り無しの比較を個人ごとに行っていた。(被験者の特性をそろえるべきだという意見が質疑応答時にあったが、それは大変だと思う。) このような研究のまとめ方の参考になるかもしれない。
弱視のユーザの見え方を補正するのかシミュレートするのか、そこら辺がよくわからない発表だった。英語の文章や口頭表現がよくないと、中身が誤解される危険性があることを認識した。
おもしろかった。UAI研究会で取り上げたい。色覚異常のユーザの見え方を計算に入れて、元の色や明暗を替えてでも、元画像と同じ情報を伝えるように画像を変換するアルゴリズムと実装の発表。赤いイチゴが青く表示されても、ユーザにはそこだけ際立って色が違うことがわかる。
視覚障害者の数学の勉強(数式表現)の話。MathMLを簡易化したような記号を導入し、数式を線形に表現できるような仕様にし、 全記号と数字を8ビットの点字に収めた。つまり、8点点字端末で数式を扱うことができる。また、記号を読み上げれば音声利用もできる。評価実験にまで持ち込んでいるのがすごい、コントロールされた実験が難しいことを論文にいろいろ書いているところが興味深い。夜のReceptionで発表者と話しをしたが、英国でも点字利用者は少ないそう。このシステムは点字表示に有効性があるので、音声表示もできるがこのままでは有効ではないと思うとのこと。
GOMSの拡張を取り扱っているので興味を持っていたが、発表はなかった。キャンセルか? GOMSは院ゼミの村岡さんへの宿題にもしているので、この論文もUAI研究会で読んでみたい、
評価者数名が採点をするというおそろしいポスター発表。突っ込みどころがあちこちにあって、おもしろかった。:-) (意見を言ったら、グッドアイデアだといってメモしている学生もいた。) 学生は鍛えられると思う、
このセッションは、Georgia Inst. Techの発表が3件もあった。
Mankoffが共著者の論文。UAI研究会で取り上げたい。普通のアプリの入力IFをオーバーラップして、多様な入力機器で操作できることを目指している。JAVAアプリに限って適用できるIAT(Input Adaptor Toolkit)を開発。評価はしていない。
ビデオ帯域も狭く画面も小さいモバイル機器(Sprint PPC 6700を実験で使用、H.264、320x240、)で手話を伝える方法の研究。フォーカスグループ(4名)でユーザニーズを調べ、ビデオ品質を変える実機実験を行い、さらに18名にいろいろな品質のビデオを見せ、ビットレートとフレームレートの組み合わせ、中心部(ROI)だけ品質を上げる際の大きさと品質、に関して最適な結果を求めた。時間があったらUAI研究会で取り上げたい。
聾者の子供がゲームをするときの手話を大量に収集(541フレーズ、1959手話)してASLの認識エンジンを構築した研究。Wizard of Oz方式で5人の子供にゲームをしてもらった。加速度センサーをつけた色のついたグローブをはめた。ユーザに依存しないモデル(4人分で構築し残りの一人でテスト)とユーザ依存のモデルの性能を調べた。非依存モデルの認識率は92から74%。依存モデルは93%。時間があったらUAI研究会で読んでみたい。
http://www.cs.gatech.edu/gvu/ccg/projects/copycat/
UDが広がらない理由に興味を持ち、UD Resources(ガイドラインなど)がデザイナーにとって利用しにくいのが理由のひとつではないかという仮説を立て、デザイナーの視点からUDRのユーザビリティを調べた研究。508条!などお主要なガイドライン八個を選んで、ヒューリスティック評価と、ガイドライン開発者にWebで質問紙調査を行った。その結果、UDの中心的な概念を伝えていないためにデザイナが正しく考えることをさぽいーとできていない問題があることがわかった。特に508条の結果が悪かった。(会場から、508条が悪いのは法律になっているからかという質問があったが、発表者は答えを持っていなかった。)
興味の視点が村岡さんの卒論と似ているので、この論文の方法を卒論の発展に適用できると思った。こんな風に書けば論文になるのね、という気持ち。UAI研究会で取り上げたい。
http://cise.bme.gatech.edu/udip
認知障害がある人に屋内移動のナビゲーションをPDAで支援する研究。画像、オーディオ、文字、進行方向の矢印を組み合わせて被験者の移動とともに実時間でPDAに表示する実験を実施。表示が遅延すると被験者が混乱するとか、矢印の示し方が悪いとわからないとか、どのモダリティがよいとか、右左といわれてもわからないが矢印で示すとわかるとか、いろいろ面白い結果を得ていた。
視覚障害者が物を置き忘れるのを支援するシステムFETCHの研究。Nokia Series 60にTALKSというスクリーンリーダとZOOMSという拡大ソフトを乗せて実験。フォーカスグループをしたり、日記をつけてもらったりした結果のまとめ方の参考にしたい。
http://home.cc.gatech.edu/ubicomp
使っている技術はかなりすごいのではないかと思った。3Dモデル空間にすべてのオブジェクトを登録しておき、被験者がつけた慣性センサーとステレオカメラの画像を利用して、相手の顔を認識したり、ドアが開いているかどうか判断したり、位置を補正したり、部屋を同定したりしている。これで、視覚障害者の移動を支援しようという研究。
視覚障害を持つコンピュータサイエンスコースの学生に、どうやってダイアグラムを教えようかというところからスタートした研究。地下鉄路線図のようなダイアグラムを音声表示していた。(研究の方向がずれていると思うし、もっといい方法があると思うので、僕はあまり面白くなかった。)
以下2件が選ばれて口頭発表
Proceedingsに掲載されていないし、短い発表だったので、内容をまったく覚えていない。。。
心理学専攻の大学院生。GTAも使っていた。
HearSayの研究プロジェクトの一部。VXMLSurferを実装。一般公開する予定
http://www.cs.sunysb.edu/~borodin
下記を含むさまざまな方法で高齢者を評価。
この3つは、日本でも使えるだろうか?? 要調査
IBMのインターンシップで行った研究? モデルは説得力があるが、昨日見たデモは有効性を疑わせた。
バテたので参加せず。
メンバー:300人(18ヶ国)
SIG運営のボランティアが必要。誰か手を上げてくれ!
ASSETSの参加国2位は英国15名(半分は学生)、3位は日本で7名(学生はいない)
日本から来ているメンバーが多いので、日本でWorkshopを開いてもよいかも。
出かけてしまった人も多かったらしく、数名しか集まらなかった、TACCESSの審査方法や今後の見通しなどを確認。この分野で最も権威ある雑誌になると思う、
ATRの研究。若かりしころの写真を見せたり話を聞いてあげることが痴呆の治療に役立つので、それを遠隔でしようというもの。コンテンツを作る側と見る側でコンテンツの共有ができるかどうかで評価が変化するかどうかを調べたりもしている。面白かった。
キャンセル
文教大学の平賀先生と筑波技術大学聴覚部の共同研究。聴覚障害者がドラム演奏や絵などにこめられた感情をどの程度認識できるかを健常者と比較した実験。感情を扱っていて、筑波技術大学でのさまざまな実験をしているという点で興味を持った。後半はよく聞いていなかったせいか、どこか研究がずれているような気がした。
視覚障害者がWebを利用する際に感じるフラストレーションを晴眼者と比較していて、とても面白かった。面白そうな結果が出ているので、ぜひUAI研究会で取り上げたい。
IBM大和の発表。Flashから情報を取り出すために、MSAA以外に、ActionScript BridgeをFlashに突っ込んで、コンパイル済みのFlashからさまざまな情報を引き出している、これを使ってFlashコンテンツのアクセシビリティをチェックしようというもので、発表ではaDesignerとして実装していた(一般公開は来年の予定)。UAI研究会で読んでおかなければいけない論文だと思う。
これまたIBMの発表。(大和の研究所には優秀なプログラマがたくさんいるので、いろいろなことができてうらやましい。)PPTをスクリーンリーダで読むと、画面の左上から右下に読むわけではなく、PPTを作成するときの作られ方、Z-orderに依存して読み上げるので混乱する、また、グループ化などもされていない。そこで画面を解析し、近いものをグループ化したり矢印をラベルとともに認識したりして、pptのツリー構造を出力できるツールを作成し、評価実験をした
http://www.trl.ibm.com/projects/acc_tech/index_e.html
色を見えない人に色を伝えたい。その際、近い色はそうとわかるように伝えたい、という要求を満たすためにHapticデバイスを使用。RGBと明暗の4層の平面で各層の強さがわかるような触覚フィードバック装置を作って、いろいろ実験した、なぜRGBなのか?など、着想は面白いが、実験がずれているような気がした。
UAI研究会で取り上げるべき研究。Alt属性がついていない画像に(リンク先のページのタイトルを利用するとかして)自動的に代替テキストを付与する研究。コンテクストから生成、OCRで画像中の文字を認識、ESPゲームなどで人間が付与、全画像をDBに入れてそれを再利用などの方法を総合的に用いる。2500個の画像で実験したところ、このシステムは43.2%に代替テキストを与えることができ、そのうち94.1%は人間の判定で正しい代替テキストがついていた。
「正しい」ってどうやって判断したのという質問には発表者は答えられなかった。しかし、こういう考え方を実際に実験してみたのは面白い、
すみません、このセッションはうつろ状態だったので発表内容を覚えていません。