【注意】 この文書は、W3Cが公開している2006年4月27日付の「WCAG 2.0 ラストコール・ワーキングドラフト」 (原文は英語)を、財団法人日本規格協会情報技術標準化研究センター 情報アクセシビリティ国際標準化に関する調査研究開発委員会ウェブアクセシビリティ国際規格調査研究部会が日本語に翻訳したものです。このワーキングドラ フトの正式な文書は、あくまでW3Cのサイト内にある英語版であり、この文書には翻訳上の間違い、あるいは不適切な表現が含まれている可能性がありますの でご注意ください。また、リンク先が英語の場合、あるいはダミーのページである場合もあります。ご了承ください。
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Web Content Accessibility Guidelines 2.0 (WCAG 2.0) は、Webコンテンツをよりアクセシブルにするための課題と提案を広範囲にわたってカバーしている。この文書には、Webベースの情報及びアプリケーショ ンをアクセシブルにするための原則、ガイドライン、そして達成基準が書かれている。"アクセシブル" というのは、全盲や弱視、聾や聴力喪失、学習困難、認知制限、運動制限、発話困難、光源性発作疾患、およびこれらの組合せを含めて、さまざまな障害のある人たち にとって使いやすいことを意味する。このガイドラインに従うことで、高齢者を含む大部分のユーザーに対しても、あなたのWebコンテンツをよりアクセシブ ルにするだろう。また、ユーザーが、多種多様な支援技術を含めて、多様化するさまざまなデバイスを用いてもWebコンテンツにアクセスできるようになる。
WCAG 2.0 の達成基準は、特定の技術に依存しない、テスト可能な記述で書かれている。特定の技術においてその達成基準を満たすためのガイダンスは、その達成基準を解釈するための一般的な情報とあわせて、別の文書で提供される。"Overview of Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 Last Call Documents" も入手可能である。
WCAG 2.0が、W3C勧告文書となるまでの間、最新で参照可能な文書は、1999年5月にW3C勧告文書として公開されたWeb Content Accessibility Guidelines 1.0 (WCAG 1.0)である。
この文書は、WCAG WGによるレビューのためのものであり、予告なく変更される場合がある。この文書はW3C内における正式なものではない。このグループによる最新の公開文書に関する情報は、ワーキンググループのWebサイト(英語)およびW3Cテクニカルレポート一覧(英語) をご覧ください。
このセクションでは、この文書の公開時におけるステータスを述べている。他の文書がこの文書にとってかわることがある。W3Cの最新公開文書およびこのテクニカルレポートの最新版のリストは、http://www.w3.org/TR/ のW3Cテクニカルレポート一覧(英語)にある。
W3C は、このラストコール・ワーキングドラフトが、広範囲のコミュニティによりレビューされ、将来WCAG 2.0を採用して実装する上で重大なバリアとなりうる問題点に関するコメントを提出されることを強く望んでいる。特に、達成基準および適合モデルに関して コメントを寄せていただきたい。 その際、この文書を支持するフィードバックおよび是認の言葉と同様に、問題点を解決する方法の提案も提供することが推奨される。
この2006年4月27日に公開されたWeb Content Accessibility Guidelines 2.0は、Web Content Accessibility Guidelines Working Group (Web Accessibility Initiativeの 作業部会)によるラストコール・ワーキングドラフトである。ラストコール・ワーキングドラフトとしての公開は、WCAG WGが全ての現実的な問題点を解決し、文書が安定したものであると考えていることを示す。WCAG 2.0のワーキングドラフトが初めて公開されたのは、2001年1月25日であった。それ以来、WCAG WGは、9回にわたりワーキングドラフトを更新し、1000以上に及ぶ問題点を解決し、ガイドラインを補助するさまざまな情報を作成した。このWCAG 2.0の公開には、以下に挙げる文書が附随している。
Understanding WCAG 2.0 - 各達成基準を満たす方法を説明するとともに、各ガイドラインに関する情報を提供する文書。
Techniques for WCAG 2.0 - HTML、CSS、SMIL、およびスクリプティングを含めた様々なWeb技術の各達成基準のための十分なテクニックを盛り込んだ文書。
ラストコールの後、WCAG WGは、WCAG 2.0がW3C勧告トラック・プロセスの残りの段階へ進む準備が整うと考えている。
Candidate Recommendation - Webコンテンツをデザインしてアクセシビリティを評価するためにWCAG 2.0を用いた実装事例を収集する。
Proposed Recommendation - W3Cメンバーである組織から仕様としての承認を得る。
Recommendation - 幅広く採用され、W3Cのミッションを促進するのに適切なテクニカルレポートとしてW3Cより公開される。
このワーキングドラフトに関するコメントは、2006年5月31日まで受け付ける。コメントするにあたっては、以下に挙げる標準的なフォーマットを用いてください。
Web フォーム
HTML ファイル
Excel スプレッドシート
Email フォーム
全てに関する説明とダウンロードは、http:///www.w3.org/WAI/WCAG20/comments/で入手可能です。フォームを埋めて、public-comments-wcag20@w3.orgにお送りください。
archives for the public comments list は公開されている。また、WCAG WG mailing list discussionsのアーカイブも公開されている。
ワーキンググループでは、このラストコールのレビュー期間中に実装事例に収集を開始する。実装事例とは、提案されたWCAG 2.0に様々なレベルで適合しているページあるいはサイトの事例である。
このWCAG 2.0のラストコール・ドラフトは、前回のワーキングドラフトに対して寄せられた問題点の全てを解決している。この文書の前回からの更新点に関する詳細なリストは、History of Changes to WCAG 2.0 Working Draftsを参照のこと。
ワー キングドラフトとしての公開は、W3Cメンバーによる承認を意味するものではない。これはドラフト文書であり、いついかなる時も、更新されたり、差し替え られたり、他の文書により旧い文書となることがある。作業中の文書以上のものとしてこの文書を引用するのは不適切である。
Tこの文書は、5 February 2004 W3C Patent Policyの下で作成されている。W3Cは、この文書に関係するpublic list of any patent disclosuresを保持しており、そのページには、特許を開示するにあたっての手順も記載されている。この仕様に関係して、重要な異議申し立てが発生すると思われる特許をご存知の方は、section 6 of the W3C Patent Policyに従って、その特許情報を開示すべきである。
このセクションは、参考情報である。
あ なたが読んでいるのは、Web Content Accessibility Guidelines (WCAG)のバージョン2.0である。これは、Webコンテンツを、全盲や弱視、聾や聴力喪失、学習困難、認知制限、運動制限、発話困難などを含めた広 範囲にわたる障害のある人々にとってアクセシブルにするための要件を定義した、中心となる文書である。これらのガイドラインに従うことで、あなたのWeb コンテンツを高齢者を含めて多くのユーザーにとってより使いやすいものにするだろう。また、人々が多種多様な支援技術やモバイル技術を含んだ多くの異なるデバイスを用いて、Webコンテンツにアクセスすることを可能にする。
WCAG 2.0 は、Webコンテンツをよりアクセシブルにするための広範囲にわたる推奨事項をカバーしている。ガイドラインには、アクセシビリティに特定のインパクトを持つ部分を除いて、ユーザビリティの推奨事項は含んでいない。
WCAG 2.0 文書自体は以下の内容で構成されている。
このイントロダクション
WCAG 2.0への適合に関する情報
各ガイドラインに対して達成基準のあるガイドライン
"満たす方法"という、各ガイドラインに対しての意図、十分なテクニック、事例および利点に関する情報へのリンク
エンドユーザーが利用可能な技術に関するベースラインの想定を定義する、ワーキンググループのアプローチに関する情報へのリンク
用語定義、チェックリスト、リファレンスおよびその他の補助的な情報を含む附録文書
WCAG 2.0 (この文書)に加えて、補足情報および事例を提供する関連の補助文書が数多くある。こういったその他の文書は参考情報でしかなく、WCAG 2.0への適合に関しては定義していない。この文書(WCAG 2.0)のみが規定である。すなわち、この文書のみが、このガイドラインへの適合を定義するために用いられうる。読者は、達成基準および適合の文書化に関 する情報の正確な記述を確認するためには、WCAG 2.0を参考にすべきである。
これに関連したその他の文書一式は、読者がWCAG 2.0および適合したコンテンツの制作方法を理解する手助けするために提供されている。それらの参考情報の文書は、以下に挙げるようなさまざまな読者が用いることを想定して書かれている。
Webコンテンツ制作する人
ソースコードを記述する開発者
品質保証あるいはアクセシビリティの評価者
ポリシー策定者
経営者
ユーザー
現在のところ、これらの参考情報には以下のようなものがある。
Essential Components of Web Accessibility - どのようにWeb Content Accessibility Guidelines が他のWAIのガイドライン(User Agent Accessibility GuidelinesとAuthoring Tool Accessibility Guidelines)および障害者にWebへのアクセスを提供する支援技術と連携しているのかを説明。
Overview of Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 Documents - WCAG 2.0およびそのさまざまな参考情報となる補助文書の概略を提供。
About Baselines for WCAG 2.0 - ベースラインに関する補足情報を提供。
Understanding WCAG 2.0 - 各達成基準に関する情報を提供。以下を含む。
その意図
達成基準を理解するのに必要とされるWCAG 2.0用語集にある主要な用語
ワーキンググループがその達成基準を満たすのに十分であると考えるテクニックの名称およびリンク
達成基準の事例と利点
注記: WCAG 2.0にあるそれぞれの"x.x.xを満たす方法"という リンクは、"Understanding WCAG 2.0"という文書の該当するセクションへリンクしている。
Techniques for WCAG 2.0 - 事例、ソースコードおよびテストを含んだ様々なテクニックに関する詳細情報を提供。
注記: テクニック・文書の開発は現在進行中である。開発者はいつでも新しいテクニックを提起することを推奨されている。
Application Notes - さまざまな領域の詳細なアプリケーション情報を提供。例えば、フォームに関するものは、アクセシブルなフォームを制作するためのテクニックや考え方を集めたものを提供するだろう。また、フォームに関連するさまざまな達成基準も要約するだろう。
注記: Application Notesは、Education and Outreach Working Groupとの協業で将来的に提供される予定である。
ワー キンググループは、その他の特定の技術に関するテクニック文書を数多く公開する予定で、W3C技術ではない技術を用いてWCAG 2.0の要件を満たす方法を示すテクニック文書の作成を推奨している。これらの文書およびWCAG 2.0に関連するその他の参考情報文書の一覧は、Working Group home page をご覧ください。
技 術仕様において求められる正確さと明快さを保ちながら、WCAG 2.0および上記の関連文書をできるかぎり読みやすく活用しやすくするように最善の努力がされている。時折、明快さやテスタビリティのために技術的な用語 を使用する必要がある。そのような場合は、その用語は附録文書 A 用語集で定義されている。読者の理解を手助けするために "満たす方法" というリンクが各達成基準にあり、読者は1クリックでその達成基準に関する詳細な情報を、2クリックでその達成基準に関連する特定のテクニックの説明を、それぞれ読むことができる。
ワーキンググループは、アクセシビリティの初心者である読者は追加の情報を必要とすることがあるのを認識している。そのような読者のためには、Web Accessibility Initiative(英語)やそのEducation and Outreach Working Group(英語)の制作物をお薦めする。"Getting Started: Making a Web Site Accessible(英語)" と "How People with Disabilities Use the Web(英語)" という記事は特に役に立つはずである。
Web コンテンツの大部分は、オーサリングツールを用いて制作されている。Webコンテンツがどのように制作されるかは、そのツールがオーサリング上の判断をし たり、制作者にとっての選択肢を制限したりして、しばしばそのオーサリングツールによって決まってしまう。結果として、オーサリングツールは、Web Content Accessibility Guidelinesに適合するWebコンテンツを制作する上で重要な役割を担うことになる。同時に、ワーキンググループは制作者がガイドラインをよく理 解することを推奨する。なぜなら、そうすることでアクセシブルなコンテンツを制作する上で役に立つし、ツールによってガイドラインのサポート状況は異なる からである。
オーサリングツールの開発者は、Authoring Tool Accessibility Guidelinesに従うことで、そのツールをWeb Content Accessibility Guidelinesに対応させることができる。ワーキンググループは、オーサリングツールのユーザーおよび購入者に、ツールを選択する際の基準として、 Authoring Tool Accessibility Guidelinesへの適合度を考慮することを推奨する。WCAG 2.0のリリース時における最新バージョンは、Authoring Tool Accessibility Guidelines 1.0(英語)である。しかしながら、バージョン 2.0が完成間近であり、WCAG 2.0を基に作成されている。Authoring Tool Accessibility Guidelines 2.0(英語)の最新版は、http://www.w3.org/TR/ATAG20 にある。
Webコンテンツは、常にユーザーエージェントによってレンダリングされる。ユーザーエージェントというのは、Webコンテンツをユーザーのために解釈してレンダリングするソフトウェアで、支援技術を含む。WCAG 2.0に適合しているWebコンテンツは、User Agent Accessibility Guidelines (UAAG)(英語)に適合しているユーザーエージェントによって最も正確にレンダリングされる。WCAG 2.0 とその他のWAIのアクセシビリティ・ガイドラインとの関係性についての詳細な情報は、Essential Components of Web Accessibility(英語)を参照ください。
WCAG 2.0のガイドラインは、以下に挙げる4つの原則の下に構成されている。
コンテンツは知覚できなければならない
コンテンツのインターフェイス要素は操作可能でなければならない
コンテンツとコントロールは理解可能でなければならない
コンテンツは現在および将来のユーザーエージェント(支援技術を含む)での利用に耐えるものでなければならない
こ れらの4つの原則は、誰もがWebコンテンツにアクセスして利用するために必要な基礎を築くものである。WCAG 2.0は、障害のある人々がWebコンテンツを知覚し、操作し、理解することができるようにする方法に関する情報を提供している。各原則の下には、その原 則に対応するガイドラインのリストがある。そして、各ガイドラインの下には、そのガイドラインにおいてWCAG 2.0への適合を評価するために用いられる達成基準がある。達成基準は、特定のWebコンテンツがその達成基準によってテストされる際に、基準をクリアし ているかいないかのどちらかになるように記述されている。達成基準は、3つの適合レベルによりグループ分けされており、そのガイドラインにおけるア クセシビリティのレベルを示している。
原則、ガイドライン、および達成基準は、用いられている技術に関係なく、アクセシビリティの課題およびニーズを解決する考え方を示している。それらは、HTML、XML、あるいは他のあらゆる技術に特有のものではない。このアプローチにより、WCAG 2.0は、まだ存在していないものも含めて、多様なシチュエーションや技術に適用することが可能である。
原則とガイドラインは、Web制作者に方向性とガイダンスを提供する。達成基準は、正誤形式で書かれているので、適合性を判断する上で用いることができる。これらのうち、達成基準のみがテスト可能(testable)である。
WCAG 2.0では、幾つかの重要で新しい用語が用いている。そういった用語は、用語集(附録文書 A 用語集)で定義されており、これらの用語やその他の重要な用語が達成基準で用いられている際には、必ずその定義へのリンクを提供している。これらの新しい用語をより理解しやすくするために、ここで簡潔に紹介しておく。
重 要で新しい用語の1つに "Webユニット(Web unit)" がある。Webページが "Webユニット" の最も一般的なタイプである。"ページ" という用語が適用できないことのあるWebアプリケーションやその他のタイプのコンテンツをカバーできることから、より広範な意味を持つこの用語を用いて いる。Webユニットというのは、一緒にレンダリングされ、1つのUniform Resource Identifier (URLのように)で特定される、1つあるいはそれ以上のリソースから成るあらゆる情報の集合のことを指す。例えば、幾つかの画像とスタイルシートを含ん でいるWebページは、典型的なWebユニットである。
幾つかの達成基準では、コンテンツ(あるいはコンテンツの一部)が "プログラム的に決められていること(programmatically determined)" を要求している。これは、制作者がそのコンテンツをソフトウェアのアクセスできる形で提供するように責任を負うことを意味する。たとえ、ユーザーがオリジ ナルとは異なる知覚手段を必要としたとしても、これは支援技術がコンテンツを認識してユーザーへ提供できるようにするために重要なことである。例えば、支 援技術の中には、テキストを音声あるいは点字に変換するものがある。また、将来的にはコンテンツを認知障害のある人々のためにより単純な形式に変換できた り、その他のエージェントをベースにした技術でのアクセスを可能にしたりするだろう。これはコンテンツ自体がプログラム的に決められている場合のみ可能な ことである。
またWCAG 2.0は、WCAG 2.0を変化し続ける技術や様々な国や環境により異なるニーズに適用できるように、"ベースライン(baseline)" という用語を導入している。ベースラインについては、適合に関するセクションやAbout Baselines for WCAG 2.0(英語)にて、より詳細に解説している。
このセクションは規定である。
適合とは、Webコンテンツがこの文書で定義されている達成基準を満たしていることを意味する。このセクションでは、この文書を通じて用いられている適合のスキームの概略を紹介する。
各ガイドラインの達成基準は、3つのレベルで構成されている。
レベル 1 達成基準:
最小限レベルのアクセシビリティを確保する
全てのWebコンテンツに無理なく適用できる
レベル 2 達成基準:
より高いレベルのアクセシビリティを確保する
全てのWebコンテンツに無理なく適用できる
レベル 3 達成基準:
付加的にアクセシビリティを強化する
必ずしも全てのWebコンテンツには適用できない
注記 1:全てのレベル3 達成基準が全てのタイプのコンテンツに用いることが可能ではないので、トリプルAの適合はレベル3達成基準の部分的な適合のみを必要とする。
注記 2: ガイドラインは、必ずしも各レベルにおいて達成基準があるとはかぎらない。中にはたった1つのレベルしか達成基準がないものもある。
達 成基準をグループ分けするこの手法は、WCAG 1.0で用いられたアプローチとは重要な点で異なる。WCAG 1.0の各チェックポイントには、アクセシビリティにおけるそのインパクトによって "優先度" が割り当てられていた。そのため、優先度3のチェックポイントは、優先度1よりも重要ではないかのような印象を与えていた。WCAGワーキンググループ は、WCAG 2.0の全ての達成基準がある人々にとっては必要不可欠なものであると考えている。そこで、WCAG 1.0で用いられていたチェックポイントおよび優先度という体系は、前述のようなレベル1、2、そして3の下における達成基準に置き換えられている。ただ し、全ての3つのレベルに適合したとしても、Webコンテンツが全ての人々にとってアクセシブルになるわけではないことを留意していただきたい。
全 てのWCAG 2.0の達成基準はテスト可能である。コンピュータのプログラムによってテスト可能なものもあれば、しかるべき人間のテスターによってテストしなければな らないものもある。時には、コンピュータのプログラムとしかるべき人間によるテストを組合せる場合もある。WCAG 2,0を理解している人が同じコンテンツを同じ達成基準でテストしたときには、高い信頼性とともに同じ結果が得られるべきである。
注記: 各 達成基準に対して、ワーキンググループがその要件を満たすのに十分であると考えるテクニックのリストがある。各テクニックには、そのテクニックが上手く実 装されたかどうかを判断するためのテストがある。もし、"十分な"テクニックあるいはテクニックの組合せに対するテスト(複数の場合もあり)をクリアすれ ば、ワーキンググループはその達成基準が満たされていると考える。しかしながら、全てのテクニックの全てのテストをクリアする必要はない。"十分な"テク ニックの1つだけを用いて、ある達成基準を満たせるともかぎらない。一方で、ワーキンググループによって文書化されていないその他のテクニックでも、その 達成基準を満たすことがあるかもしれない。
WCAG 2.0は、アクセシビリティのガイドライン(ゴール)と達成基準(様々なアクセシビリティのレベルで適合するためのテスト可能な基準)を定義している。ガ イドラインおよび達成基準は、アクセシビリティをサポートしているあらゆるWeb技術を用いて適合できるように、技術に依存しない形式で記述されている。 それゆえ、WCAG 2.0はあらゆる特定の技術の使用を要求したり、禁止したりすることはない。その技術がアクセシブルなユーザーエージェント(支援技術を含む)でサポートされているかぎり、W3C技術とW3Cでない技術の両方を用いてWCAG 2.0に適合することが可能である。
WCAG 2.0では、"ユーザーエージェント"という用語を次の意味で用いている:Webコンテンツをユーザーのために解釈してレンダリングするあらゆるソフト ウェア。これには、Webコンテンツを解釈してレンダリングする手助けをする支援技術を含めて、、Webブラウザ、メディアプレーヤー、プラグイン、そし てその他のプログラムが含まれる。支援技術がこの定義に含まれることに留意するのが重要である。支援技術には、障害のある人々のニーズを満たす、スクリー ンリーダー、画面拡大ソフト、オンスクリーンおよび代替キーボード、シングル・スイッチ、音声認識ソフト、そして多種多様な入出力デバイスなどがある。
コ ンテンツを構築する際に用いるだろうWeb技術(HTML、スクリプト、など)を選択するには、制作者は自分の想定しうるどの技術が、障害のある人々が使 うであろうユーザーエージェント(支援技術を含む)によってサポートされていて動作するのかを知っておく必要がある。もし、制作者がサポートされていない 技術に依存していたとしたならば、そのコンテンツはアクセシブルにできないかもしれない。
制作者の想定ではアクセシブ ルなユーザーエージェントでサポートされていて動作するような一連の技術を、ベースラインと呼ぶ。制作者は、ユーザーエージェントがベースラインにある技 術の全てをサポートしていて使用可能であると想定して、Webコンテンツの全ての情報および機能がWCAG 2.0に適合していることを保証しなければならない。ベースラインにない技術を用いることもできるが、そのWebコンテンツの全ての情報と機能を、ベース ラインにない全ての技術が動作している場合と動作していない場合の両方において、適合させなければならない。ユーザーの中にはその技術をサポートしている ブラウザを持っている人もいれば、持っていない人もいるため、両方の条件が必要である。
注記: "ベースラインにない技術の使用"も参照のこと。
ベースラインは、制作者、サイト運営組織、顧客、そして政府機関などを含む(がそれらに限定されない)多くのさまざまな組織によって設定される。
WCAG 2.0は、特定のベースラインを指定することはしない。これには幾つかの理由がある。まず、ベースラインにおいて何をもって妥当とするかはさまざまな環境 により異なる。例えば、ある特定の企業の従業員のみに閲覧されるコンテンツの場合は、その企業が全ての従業員に必要なユーザーエージェント(支援技術を含 む)を提供していれば、ユーザーエージェントはより進歩した技術をサポートしている、と想定することが可能かもしれない。しかしながら、公共分野のWeb サイトにとっては、より保守的なレベルの技術が、道理にかなって想定されうるものの全てかもしれない。ベースラインは、管轄区域(例えば、州、国、など) によっても異なるかもしれない。そして、アクセシブルなユーザーエージェントによってサポートされていると想定できる技術のレベルというのは、時間の経過 とともに確実に変化していくものである。
異なるベースラインに導く幾つかのシナリオの事例:
事例 1: 一般の人々に情報を提供する政府のサイト ある政府機関が、一般の人々を対象にした情報を発信している。指定されたベースラインには、複数のアクセシブルで誰もが無理なく入手できるユーザーエー ジェントの複数のバージョンで広くサポートされてきている技術しか含まれていない。その政府機関はベースラインを定期的に変更しており、公共分野サイトの 制作者は誰もが無理なく入手できるユーザーエージェント(支援技術を含む)の向上する機能を反映させて、新しい技術でも動作するようにする必要がある。
事例 2: ある特定の政府は、必要とする全ての住民にハイレベルでアクセシブルなユーザーエージェントを提供している ある政府は全ての住民に、より新しい技術をサポートしているユーザーエージェントを提供している。そのため、その政府は住民のユーザーエージェントがその 技術に対応していると想定することができるので、住民向けのWebサイトの全てに対してより新しい技術を含むベースラインを指定できる。
事例 3: イントラネット ある組織(公共、民間を問わず)は、従業員に仕事をするのに必要な情報技術ツールを提供している。従業員のみが使用するイントラネットのサイトのベースラ インには、その組織が従業員に提供しているユーザーエージェントでしかサポートされていない最新技術が含まれている。その企業はその組織内のコンテンツを 閲覧するユーザーエージェントを管理しているので、制作者はそのユーザーエージェント(支援技術を含む)がサポートする技術に関してとても正確な知識を 持っている。
注記: ベースラインは、ユーザーエージェントに関しては指定されないが、そのユーザーエージェント(支援技術)によりサポートされていて動作するWebコンテンツ技術に関して指定されるものである。
制 作者は、あらゆる情報あるいは機能を伝達するのにその技術だけに依存しないという条件であれば、指定したベースラインにない技術を使用することがある。ま た、他の技術を用いていることで、ユーザーがベースラインにある技術によってコンテンツにアクセスできることを阻害してはならない。特に、以下が該当しな ければならない。
全てのコンテンツと機能が、指定したベースラインにある技術のみを用いて利用可能であること
ベースラインにない技術は、コンテンツを干渉(壊したり、アクセスを阻んだり)しないこと
ベースラインにある技術だけをサポートしているユーザーエージェントで使用したとき
ベースラインにある技術と追加の技術の両方をサポートしているユーザーエージェントを使用したとき
ベースラインに関する補足(参考)情報は、About Baselines for WCAG 2.0(英語)にある。
WCAG 2.0のレベルA適合は、ユーザーエージェントが、指定したベースラインにある技術のみをサポートしていると想定して、ガイドラインにある全ての レベル 1 達成基準が満たされていることを意味する。
WCAG 2.0のレベルAA適合は、ユーザーエージェントが、指定したベースラインにある技術のみをサポートしていると想定して、ガイドラインにある全ての レベル 1 達成基準および全てのレベル 2 達成基準が満たされていることを意味する。
WCAG 2.0のレベルAAA適合は、ユーザーエージェントが、指定したベースラインにある技術のみをサポートしていると想定して、全ての レベル 1、レベル 2 および少なくとも半分(50%)のレベル 3達成基準が満たされていることを意味する。
もし、ある達成基準がコンテンツで用いられていない機能、コンポーネントあるいはコンテンツのタイプに関するものだった場合(例えば、サイト上にマルチメディアのない場合)、その達成基準は自動的に満たされているものとする。
適合宣言は、WebユニットおよびWebユニット一式に適用される(Webユニットは、しばしば従来のWebページという形態をとるが、完全にインタラクティブな没入型の(バーチャルリアリティのような)環境という形態をとることもありうる)。
適合宣言は必須ではない。しかしながら、もしあなたが適合宣言をしたいのであれば、その適合宣言には以下に挙げる主張を含まなければならない:
宣言の日付
ガイドラインのタイトル/バージョン: "Web Content Accessibility Guidelines 2.0"
ガイドラインのURI: http://www.w3.org/TR/2006/REC-WCAG20-YYYYMMDD/
注記: WCAG 2.0がW3C勧告文書として公開されたときに、"YYYYMMDD" は正確な日付に置き換えられる。
満たした適合レベル: (レベル A、AA あるいは AAA)
適合宣言をするのに用いたベースライン (ベースライン技術を適合宣言の中で列挙できる、あるいは、もしそのベースラインがどこかで公開されているのであれば、その適合宣言はそのベースラインを引用して、それを示すURIを提供することができる)
宣言の範囲 (1つのURI、URIのリスト、あるいは正規表現により定義されたURI一式)
宣言した以上の範囲で満たしている達成基準のリスト
宣言がなされたコンテンツを制作するのに "依存した" 特定の技術のリスト (これには、マークアップ言語、スタイルシート言語、スクリプト/プログラミング言語、画像フォーマット、およびマルチメディア・フォーマットなどが含まれる)
"依存した" というのは、その技術が動作しない、あるいはサポートされていない場合には、そのコンテンツがWCAG 2.0を宣言したレベルで満たしていないことを意味する。
全ての'依存した'技術がベースラインになければならない
"用いているが依存してはいない"特定の技術のリスト
もし、ある技術が"用いているが依存してはいない"のであれば、たとえその技術が動作しなかったりサポートされていなかったりしたとしても、そのコンテンツは宣言した適合レベルでWCAG 2.0を満たしていると言えるだろう。
そのコンテンツをテストしたユーザーエージェントのリスト。これには支援技術を含めるべきである。
想定するユーザーあるいはターゲットユーザーに関する情報。これには、言語、地理的情報、あるいはその他の想定ユーザーに関連のある情報を含めることができる。ターゲットユーザーの情報には、障害、あるいは肉体的、感覚的または認知に関する要件に関連することを指定してはならない。
事例 1: 2005年3月23日、http://www.wondercall.example.com は、W3CのWCAG 2.0にレベルAで適合しています。この宣言のベースラインは、XHTML 1.0です。このコンテンツが "依存している" 仕様は、HTML 4.01です。このコンテンツが"用いているが依存してはいない" 仕様は、CSS2 および gifです。このコンテンツは以下に挙げるユーザーエージェントおよび支援技術にてテストしました: Windows 2000 SP4上のFirefox 1.5/Jaws 7.0、Windows XP SP 2上のFirefox 1.5/Jaws 7.0、Windows 2000 SP4上のIE 6.0/Jaws 4.51、Windows 2000 SP4上のIE 6.0/Jaws 7.0、Windows XP SP2上のFirefox 1.5/Jaws 7.0、OS X 10.4上のSafari 2.0。
事例 2: 2006 年5月5日、"G7: An Introduction" http://telcor.example.com/nav/G7/intro.html は、W3CのWCAG 2.0にレベルAAで適合しています。以下に挙げる達成基準についても追加で満たしています: 1.1.2、1.2.5、および 1.4.3。この宣言のベースラインは、UDBaseline#1-2006(http://UDLabs.org/Baseline#1- 2006.html)です。このコンテンツが "依存している" 仕様は、XHTML 1.0 (Strict)ならびに Real Videoです。このコンテンツが"用いているが依存してはいない"仕様は、JavaScript 1.2、CSS2です。
事例 3: 2007 年6月21日、http://example.com/nav と http://example.com/docs は、W3CのWCAG 2.0にレベルAAAで適合しています。ベースラインは、ISA-Baseline#2-2007(http: //ISA.example.gov/Baselines/BL2-2007)です。このコンテンツが "依存している" 仕様は、XHTML 1.0 (Strict)、CSS2、JavaScript 1.2、jpeg、pngです。このコンテンツがテストを行った技術は、http: //example.com/docs/WCAG20/test/technologies.html を参照ください。
そのWebユニット(そのWebユニットの一部としてレンダリングされるあらゆる二次的なリソースを含む)によって提供される全てのコンテンツがそのレベルで適合している場合に限り、WebユニットはそのレベルでWCAG 2.0に適合していることになる。
注記: も し、コンテンツ・ネゴシエーションによって1つのURIから複数の表示が得られる場合は、その適合宣言はネゴシエーションが実行されないときに戻される Webユニットに対して行うものとする(ネゴシエーションされた形態のうち1つが適合しなければならない場合で、サーバがその状態でエラーを返さないかぎ り)。(達成基準4.2.1 を参照のこと)
時 には、Webユニットは、各自がそれぞれの適合レベルを持っている、あるいは持っていない複数のソースから集められてくる(集合する)ことがある。それら は実際にはいかなるWebユニットでもないかもしれない。それゆえ、それら自体で全ての達成基準を満たすことはなく、不可能なこともある。オーサードユ ニット(Authored units)は、"制作者により1つの集合体として制作された素材の幾つかのセット"として定義されている。オーサードユニットを含むWebユニットの適 合レベルは、そのWebユニットのコンテンツおよびそれが含むあらゆるオーサードユニットに対して宣言された最も低い適合レベルとイコールである。そし て、集合したオーサードユニットに関連するあらゆる宣言も含まれる。もし、個々のオーサードユニットが適合宣言を有していない場合は、その宣言はそのオー サードユニットのあるWebユニットを基にしなければならない。
Web サイトのある部分だけに適用されるように、適合宣言を限定したり"範囲を示したり"することができる。あるサイトの一部分を除外するためにURIで範囲を 示すことにより、制作者はサイトのある部分だけに宣言を行うことが可能になる。前述の事例 3は、範囲を限定した適合宣言である。個々の達成基準の除外を許すことになるので、範囲の限定でコンテンツの特定のタイプ(例えば、画像、あるいはスクリプト)を除外することはできない。
範 囲を限定することでサイトの一部を含めたり除外したりすることができるが、(ショッピングのような)プロセスWおよびオーサードユニットはその全体で考え なければならない。もし、プロセスあるいはタスクの一部分であるWebユニットの一部があるレベルで適合していなければ、そのプロセスにおけるどのWeb ユニットもそのレベルで適合宣言はできない。同じことがオーサードユニットにも当てはまる。
事例 1: あるオンラインストアに、製品を選択して購入するのに用いている一連のページがある。その流れの一部であるどのページに対しても適合宣言をするためには、その流れの中にある全てのページは適合していなければならない。
事例 2: あ るサイトに、アクセシビリティを宣言することを必要としていなくて、かつ宣言したいわけでもないビデオ集がある。そのビデオはある1ヶ所(例: example.com/movies.php)に置かれている。そのサイトあるいはそのサイトの一部分に対する適合宣言は、そのビデオのあるページを除 外している。そのページの一部としてビデオを表示する代わりに、そのビデオへリンクしているだけのWebユニットに対してであるかぎり、その適合宣言は有 効である(つまり、そのビデオが適合宣言のなされているページ内のコンテンツとして埋め込まれていないかぎり)。
注記 1: 適合していないコンテンツへリンクすることは禁じられていない。以下に挙げるうちの1つが当てはまる場合を除いて、適合していないコンテンツへリンクすることは許容されている。
そのコンテンツが、Webページ(あるいは、その他のWebユニット)と一緒にレンダリングされる
そのコンテンツ自体が、適合宣言の適用されるURI内にあるWebユニットである
そのコンテンツが、適合宣言がなされているプロセスの一部分となるWebユニットである
注記 2: これらのあらゆる場合において、コンテンツはその適合宣言を有効にするためにはガイドラインを満たさなければならない。
こ の範囲を限定する際の条件は、組織、顧客、あるいは政府に、サイトの全部分がアクセシブルでWCAG 2.0のある適合レベルを満たすことを要求するのを妨げるものではない。WCAG 2.0は、Webサイト全体が適合することを、それが確かに理想ではあるが、要求はしていない。
このWCAG 2.0のワーキングドラフトは、WCAG 1.0を踏まえたものであり、1999年5月にWCAG 1.0が制定されて以来寄せられてきたフィードバックを反映している。
Web Content Accessibility Guidelines ワーキンググループは、(現時点で、安定した規定である)WCAG 1.0を現在使用している組織および個人が、WCAG 2.0へスムーズに移行できるように作業を進めている。WCAG 1.0のチェックポイントとWCAG 2.0のガイドラインおよび達成基準との間の類似点ならびに相違点に関する詳細な情報については、 附録文書 D WCAG 1.0 チェックポイントとWCAG 2.0の比較を参照ください。
コ ンテンツが現在WCAG 1.0に適合している制作者は、WCAG 2.0へ移行する際には、過去のアクセシビリティへの努力を活用したいと考えるかもしれない。条件付の適合に関する記述により、こういったことに柔軟に対 応することができる。例えば、適合宣言に以下のような記述を含めることが可能である: "2006年12月31日以前に制作あるいは更新されたページは、WCAG 1.0のレベルAAに適合しています。そして、2006年12月31日以降に制作あるいは更新されたページは、WCAG 2.0のレベルAAに適合しています。"
情報提供の形でWCAG 2.0を参照する際には、以下のようなフォーマットを用いるとよい。
Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year( (http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20-YYYYMMDD/ 最新版:http://www.w3.org/TR/WCAG20/)
ある標準規格において、すべきである(should)と いう記述(あるいは、条例における助言的な記述)を用いてWCAG 2.0を参照する際には、WCAG 2.0全体を参照すべきである。このことは、WCAG 2.0の3つのレベル全てが考慮されるべきであるが必須ではないことを意味する。それゆえ、"すべきである"という記述でWCAG 2.0を参照するフォーマットは以下のようになる。
Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year (http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20-YYYYMMDD/)
要件の一部としてWCAG 2.0を引用する際(例えば、標準規格あるいは条例でしなければならないと記述する際)には、その参照には必須となるWCAG 2.0の特定の部分を含めなければ成らない。このようにWCAG 2.0を参照する際は、以下のルールが適用される。
WCAG 2.0のどのレベルでも適合するには、レベル 1達成基準の全てを満たす必要がある。レベル 1のどんなサブセットもWCAG 2.0の参照とはなりえない。
レベル 1を超えれば、"しなければならない" という参照には、レベル 2およびレベル 3の条項のどんなサブセットも含めてもよい。つまり、"レベル 1全てと [レベル 2 およびレベル 3の中から特定の幾つかの達成基準のリスト]"を満たしていることを要求するのは可能である。
もし、WCAG 2,0へのレベルAAでの適合が指定されている場合は、レベル 1とレベル 2の達成基準全てが満たされていないければならない。
もし、WCAG 2.0へのレベルAAAでの適合が指定されている場合は、レベル 1とレベル 2の達成基準全てとあわせて、用いているコンテンツのタイプに適用されるレベル 3達成基準のうち少なくとも50%が満たされていなければならない。
レベル 1の達成基準のみを引用(レベルAでの適合)する場合:
Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year、レベル 1 達成基準(http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20-YYYYMMDD/)
レベル 1とレベル 2の達成基準を引用(レベルAAでの適合)する場合:
Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year、レベル 1 & レベル 2 達成基準(http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20-YYYYMMDD/)
レベル 1達成基準と選択したレベル 2とレベル 3の達成基準を引用する場合:
Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year、レベル 1 達成基準 および 達成基準 1.x.x、 2.y.y、 … 3.z.z(http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20-YYYYMMDD/)
注記: サイト全体に対してレベルAAAでの適合を要求することは推奨しない。
"しなければならない" という記述でWCAGを参照する事例
「利 用可能な公開されているWebサイト上の全てのWebコンテンツは、Web Content Accessibility Guidelines 2.0、W3C(World Wide Web Consortium)勧告 XX Month Year、レベル 1達成基準および達成基準 1.3.3、1.3.4、1.4.1、2.4.2-6、3.1.6(http://www.w3.org/TR/200X/REC-WCAG20- YYYYMMDD/)に適合しなければならない。」
Understanding WCAG 2.0に挙げられていて他のサポート文書で説明されているテクニックは、WCAG 2.0 勧告の規定部分ではないので、WCAG 2.0勧告自体の引用を用いて引用されるべきではない。サポート文書にあるテクニックの参照は、別々に引用されるべきである。
テクニックは、個々のテクニック文書あるいはWCAG 2.0のテクニック文書のマスターに基づいて引用可能である。例えば、 "img要素にalt属性を用いる" というテクニックは以下のように引用する。
"img要素にalt属性を用いる"、W3C(World Wide Web Consortium)ノート (URL: http://www.w3.org/TR/NOTE-WCAG20-TECHS/UsingAltOnImg.html/)
あるいは、
W3C(World Wide Web Consortium (200x): WCAG2.0 HTML テクニック (URL: http://www.w3.org/TR/NOTE-WCAG20-TECHS/HTMLTechs.html)
注記: テクニックは、あらゆる標準規格あるいは条例の"必須"として参照されることを目的としていない。
このセクションは規定である。
1.1.1 すべての非テキストコンテンツに対して、以下のうち一つがクリアされていること: [1.1.1を満たす方法(英語)]
もし、非テキストコンテンツが情報を提供したり、ユーザーの入力に反応したりする場合、代替テキストは、非テキストと同じ目的を果たし、同じ情報を提供している。もし代替テキストが同じ目的を果たすことができない場合は、その代替テキストが少なくともその非テキストコンテンツの目的を示している。
もし、非テキストコンテンツがマルチメディア;、ライブの音声のみあるいはライブのビデオのみ のコンテンツ;、特定の感覚を用いなければならないテストまたは訓練あるいは、特定の感覚体験を作り出すことを第一の目的にしている場合、代替テキストが少なくとも説明的なテキストのラベルを用いてその非テキストコンテンツを識別している。(マルチメディアに関しては、ガイドライン 1.2 マルチメディアには同期化した代替コンテンツを提供するも参照のこと。)
もし、非テキストコンテンツの目的がそのコンテンツはコンピュータよりも人間によって操作されていることを確認することである場合、異なる形式を提供して複数の障害に対応している。
もし、非テキストコンテンツが純粋に装飾だけを目的にしていたり、あるいは見た目の体裁のためだけに用いられていたり、あるいはユーザーに提供されていなかったりする場合は、支援技術が無視できるように実装されている。
1.2.1 あらかじめ記録されたマルチメディアに対して、キャプションが提供されていること [1.2.1を満たす方法]
1.2.2 あらかじめ記録されたマルチメディアに、ビデオの音声ガイド、あるいはあらゆるインタラクションを含むマルチメディア全部の代替テキストが提供されていること。 [1.2.2を満たす方法]
1.2.3 あらかじめ記録されたマルチメディアに、ビデオの音声ガイドが提供されていること。 [1.2.3を満たす方法]
1.2.4 ライブのマルチメディアに、キャプションが提供されていること。 [1.2.4を満たす方法]
1.2.5 マルチメディアに、手話通訳が提供されていること。 [1.2.5を満たす方法]
1.2.6 あらかじめ記録されたマルチメディアに、ビデオの拡張した音声ガイドが提供されていること。 [1.2.6を満たす方法]
1.2.7 あらかじめ記録されたマルチメディアに、あらゆるインタラクションを含むマルチメディア全部の代替テキストが提供されていること。 [1.2.7を満たす方法]
1.3.1 表現を通じて伝達される情報および関係性が、プログラム的に決められていること、そしてこれらに対する変更の通知が、支援技術を含むユーザーエージェントで入手できること。 [1.3.1を満たす方法]
1.3.2 色で伝えられている情報すべてが、色がなくても視覚的に明らかに見えること。 [1.3.2を満たす方法]
1.3.3 コンテンツの順序がその意味に影響する場合は、その並び順がプログラム的に決められていること。 [1.3.3を満たす方法]
1.3.4 テキストの表現の変化によって伝達されている情報が、テキストでも伝達されていること。あるいは、テキストの表現の変化がプログラム的に決められていること。 [1.3.4を満たす方法]
1.3.5 コンテンツを理解して操作するのに必要な情報は、コンポーネントの形、大きさ、視覚的な位置、あるいは方向に依存しないこと。 [1.3.5を満たす方法]
1.4.1 テキストあるいはダイアグラムとそれらの背景は、少なくとも5:1の輝度コントラスト比を保つこと。 [1.4.1を満たす方法]
1.4.2 自動的に流れる背景音がある場合は、ユーザーが全ての音声をオフにすることなく、その再生を停止するメカニズムが提供されていること。[1.4.2を満たす方法]
1.4.3 テキストあるいはダイアグラムとそれらの背景は、少なくとも10:1の輝度コントラスト比を保つこと。 [1.4.3を満たす方法]
1.4.4 音声コンテンツは、背景音を含んでいない、背景音は停止可能である、あるいは、背景音がある場合は、前景の音声コンテンツよりも少なくとも20デシベルは音量が小さいこと。ただし、時折の効果音は例外とする。[1.4.4を満たす方法]
注記: 音声レベルでの20デシベルの差というのは、おおよそ4倍の静かさ(あるいは、騒がしさ)です。この要件を満たす背景音は、前景の音声よりもだいたい4倍静かである。
2.1.1 コンテンツの全ての機能は、アナログで時間に依存した入力を必要とするタスクを除いて、キーボード・インターフェースにより時間に依存しない方法で操作可能であること。 [2.1.1を満たす方法]
注記: これは、キーボード操作に加えてその他の(マウスのような)入力方法をサポートすることを排除するものではないし、それを妨げるべきものでもない。
2.1.2 コンテンツの全ての機能は、キーボード・インターフェースにより時間に依存しない方法で操作可能であること。 [2.1.2を満たす方法]
2.2.1 コンテンツの機能であるタイムアウトのそれぞれについて、以下の項目の少なくとも1つが当てはまること。 [2.2.1を満たす方法]
ユーザーが、タイムアウトの機能を無効にできる。あるいは、
ユーザーが、タイムアウトの間隔を大幅に調整でき、少なくとも初期設定の10倍の長さに変えられる。あるいは、
タイムアウトする前に警告が表示され、ユーザーが簡単な操作(例えば、"どれかキーを押してください"など)でタイムアウトを延長するのに少なくとも20秒の猶予が与えられる。かつ、ユーザーはタイムアウトまでの時間を少なくとも10倍に延長できる。あるいは、
タイムアウトが、リアルタイムのイベント(例えば、オークションなど)の重要な一部となっていて、タイムアウトを何かで代替することが不可能である。あるいは、
タイムアウトが、タイミングが不可欠なアクティビティ(例えば、競争するゲームや時間制限のあるテストなど)の一部となっていて、その有効性を損なわずに時間制限を延長するのが不可能である。
2.2.2 コンテンツが3秒を超えて点滅しないこと。あるいは、点滅しているコンテンツ全てを止める方法が、Webユニットあるいは、オーサード・コンポーネントの中で提供されていること。 [2.2.2を満たす方法]
注記: 点滅したり、閃光を放ったりするコンテンツに関連する要件については、 ガイドライン 2.3 ユーザーが光源性のてんかん発作を引き起こす可能性のあるコンテンツを避けられるようにする を参照のこと。
2.2.3 そのタイミングあるいは動きが、タイミングや動きが不可欠なアクティビティの一部でないかぎり、ユーザーがコンテンツを一時停止できること。 [2.2.3を満たす方法]
2.2.4 リアルタイムのイベントを除いて、タイミングがそのコンテンツにより提供されているイベントやアクティビティの不可欠な一部ではないこと。 [2.2.4を満たす方法]
2.2.5 緊急性のあるものを除いて、コンテンツのアップデートのような中断は、ユーザーが延期または抑制できること。 [2.2.5を満たす方法]
2.2.6 認証されたセッションがタイムアウトとなる場合、ユーザーが再認証後に前のセッションのデータを失わずにアクティビティが続けられるようになっていること。 [2.2.6を満たす方法]
2.3.1 コンテンツが一般閃光閾値、または赤色閃光閾値に違反していないこと。 [2.3.1を満たす方法]
2.3.2 Webユニットが、どの1秒間の間隔をとっても3回以上閃光を放つコンポーネントを含んでいないこと。 [2.3.2を満たす方法]
2.5.1 入力エラーが見つかった時は、エラーが指摘され、ユーザーにテキストで示されること。 [2.5.1を満たす方法]
2.5.2 入力エラーが見つかり、修正のための提案が分かっていて、セキュリティやコンテンツの目的を阻害せずに示すことができる場合は、ユーザーにその提案が提供されていること。 [2.5.2を満たす方法]
2.5.3 法的または金銭的な取引を行うためのフォームで、データストレージシステムのデータを変更または削除したり、テスト回答を送信したりするフォームの場合は、以下の項目の少なくとも1つが当てはまること。 [2.5.3を満たす方法]
操作を取り消すことができる。
プロセスの次のステップに進む前に、入力エラーのチェックが行われる。
情報を送信する前に、ユーザーが送信内容を確認して修正できる。
2.5.4 テキスト入力に対して、文脈に応じたヘルプが提供されていること。 [2.5.4を満たす方法]
3.1.1 基本となる自然言語またはWebユニットの言語が、プログラム的に決められていること。 [3.1.1を満たす方法]
3.1.2 Webユニットに含まれるそれぞれの文章やフレーズの自然言語が、プログラム的に決められていること。 [3.1.2を満たす方法]
注記: この要件は、1つの単語あるいはコンテンツの基本となる言語の一部となっているフレーズには適用されない。
3.1.3 慣用句や専門用語など、通常ではない、または限られた用法で使われている単語あるいはフレーズについて、その特定の定義を特定するためのメカニズムが提供されていること。 [3.1.3を満たす方法]
3.1.4 省略語の省略されていない元の言葉を探すためのメカニズムが提供されていること。 [3.1.4を満たす方法]
3.1.5 テキストが中等教育レベル以上の読解力を必要とする場合、中等教育レベル以上の読解力を必要としない補足コンテンツが提供されていること。 [3.1.5を満たす方法]
3.1.6 発音なしではその意味が決まらない特定の単語の発音を指定するメカニズムが提供されていること。 [3.1.6を満たす方法]
3.2.1 どのコンポーネントにフォーカスが当てられても、状況の変化が起こらないこと。 [3.2.1を満たす方法]
3.2.2 フォームのコントロールあるいはフィールドの設定の変更が、自動的に(Tab順序で次のフィールドに移動する以上の)状況の変化を引き起こさないこと。ただし、そのオーサード・ユニットがそのふるまいを説明するインストラクションをそのコントロールの前に含んでいる場合を除く。 [3.2.2を満たす方法]
3.2.3 一式のWebユニットあるいは他の主要なリソース内にある、複数のWebユニットで繰り返されているナビゲーションのメカニズムが、ユーザーによって変更されないかぎり、繰り返されるたびに必ず同じ相対的な順序で提示されていること。 [3.2.3を満たす方法]
3.2.4 一式のWebユニット内で同じ機能を果たしているコンポーネントが、一貫性を持って特定されること。 [3.2.4を満たす方法]
3.2.5 状況の変化が、ユーザーのリクエストのみにより起きること。 [3.2.5を満たす方法]
4.1.1 Webユニットあるいはオーサード・コンポーネントは、曖昧なところなく構文解析されて、その結果得られるデータの構造における関係もはっきりとしていること。 [4.1.1を満たす方法]
4.1.2 全てのユーザーインターフェースのコンポーネントに対して、nameおよびroleが、プログラム的に決められていること。ユーザーが設定しうる値がプログラム的に設定されていること、そしてこれらのアイテムへの変化の通知が支援技術を含むユーザーエージェントで入手可能であること。 [4.1.2を満たす方法]
4.2.1 少なくともコンテンツの1つのバージョンが全てのレベル 1達成基準を満たしていること。ただし、全てのレベル 1 達成基準を満たしていない代替バージョンを同じURIから提供してもよい。。 [4.2.1を満たす方法]
4.2.2 たとえ、そのコンテンツが選択したベースラインにない技術を用いていたとしても、コンテンツは以下に挙げる達成基準を満たしている。 [4.2.2を満たす方法]
ユーザーがキーボードを使ってそのコンテンツの中に入れる場合、ユーザーはキーボードを使ってそのコンテンツの外へ出ることもできる。
コンテンツは達成基準 2.3.1 (一般および赤色閃光)を満たしている。
4.2.3 少なくともコンテンツの1つのバージョンが全てのレベル 2達成基準を満たしていること。ただし、全てのレベル 2達成基準を満たしていない代替バージョンを同じURIから提供してもよい。 [4.2.3を満たす方法]
4.2.4 選択したベースラインにない技術を用いて実装されたコンテンツが、その技術によってサポートされているWCAGの全てのレベル1およびレベル2の要件を満たしていること。 [4.2.4を満たす方法]
このセクションは規定である。
単語、フレーズ、あるいは名前の短縮形。
注記: 頭字語(initialisms) および 頭文字語(acronyms)を含む。
幾つかの単語から成る名前あるいはフレーズの最初の一文字ずつから作った省略語。
注記: